高配当株投資を継続する方法

高配当株を選ぶ際には、企業の財務状況や業績の推移、配当方針などを調査する必要があります。しかし、企業がいつ業績見通しや減配を発表するかを正確に予測するのは困難なことです。

最近では、証券会社などが情報収集ツールを提供してくれているので、自ら細かく分析しようという投資家も増えています。ただし、財務諸表の分析に加え、製品・サービスの開発状況などのような定性的な情報も把握しようとすると、たとえ数銘柄でも相当な手間がかかりそうです。

そこで注目したいのが、高配当株を主要投資対象とする投資信託。これらのファンドを活用すれば、複数の高配当株に効率的かつ手間なく分散投資することが可能になります。

こうしたファンドでは、仮に組入銘柄の中で配当利回りの水準に変化があった場合、インデックスファンドなら指数の銘柄選定基準に従って銘柄が自動的に入れ替えられ、アクティブファンドならファンドマネージャーが市場環境や企業動向を踏まえて、より柔軟に銘柄の見直しを行なってくれます。このような自動調節機能によって、減配などのイベントに対して、個人投資家がその都度対応する必要はなくなります。

運用スタイルによって異なる銘柄入替
 

また、減配や株価の下落は、プロが運用していても避けられないリスクではありますが、投資信託であれば複数銘柄に分散投資されているため、特定の企業の動向が投資成果全体に与える影響を抑えることができます。

このようにコンスタントにその時の高配当株に分散して投資を続けることができるのは、投資信託を使った高配当株投資の大きなメリットと言えるでしょう。

さらに、投資信託の中には、企業から受け取った配当金などを原資として、定期的に「分配金」として現金を受け取れるタイプもあります。分配金を受け取らずに自動的に再投資する設定も可能なので、使う予定がなければ資産の成長を効率的に促すためにそれを選択するようにしてみましょう。