相談相手は友人/家族や専門家が多い中、日本はなんとSNSが上位

ストレス解消法の1つは信頼できる相手に悩みを打ち明けること。インフレに苦しむ日本や世界の人たちは家計について誰かに相談しているのでしょうか。調査では、日本を含む世界の多くの国で「友人/家族」を挙げる人が最多という結果に。やはり一番身近な存在であり、予想どおりといったところ。

図表2 過去6カ月間で、ファイナンシャル・アドバイスを求めましたか?

出典:フィデリティ・インターナショナル 「フィデリティ・グローバル・センチメント・サーベイ2023」

一方で、米国がファイナンシャル・アドバイザー(FA)、香港やシンガポールが銀行など、相談相手に専門家を挙げる人が最多の国も。ファイナンシャル・アドバイザーとは資産運用について相談に乗ってくれる専門家で、家計やライフプランについて相談に乗ってくれるファイナンシャル・プランナーと似ていますが、より資産運用に特化しています。専門家ならば、第三者の立場から客観的かつ豊富な経験に基づく有益なアドバイスが得られそうですね。

調査対象国の大半で友人/家族や専門家が相談相手の上位を占める中、日本の相談相手の2位はなんとソーシャルメディア(SNS)。日本以外だとUAE(アラブ首長国連邦)にしか見られない、世界でもかなり珍しいケースです。日本やUAEのSNS使用率が世界に比べて特段に高いわけでもなさそうですし、意外な結果ですよね。

しかし当然ながら、コメントをくれる他人と自分とでは生活スタイルや考え方が違いますし、偏った意見を受けることもあるかもしれません。またカウンセリングではないので、一方的なやりとりで終わってしまうこともあるなど、そのまま参考にするのは考え物。今後、日本でも専門家に相談する習慣が広まればストレス軽減につながるかもしれません。

調査概要
調査名:フィデリティ・グローバル・センチメント・サーベイ2023 
調査主体:フィデリティ・インターナショナル
調査時期:2023年7月~10月
調査方法:インターネットで実施
調査対象:世界23の国・地域(英国、フランス、イタリア、ドイツ、スペイン、オランダ、アイルランド、デンマーク、スイス、スウェーデン、サウジアラビア、UAE、米国、カナダ、ブラジル、メキシコ、日本、香港、インド、中国、オーストラリア、シンガポール、韓国)でそれぞれ1,000人(米国、日本、中国は2,000人)の20歳~75歳までの合計26,000人