融資率は「90%超~100%以下」が最多、完全借入れも増加傾向
住宅ローンを組む際に頭金を多く用意できれば、返済額が減らせて毎月の負担が軽くなる。
住宅の購入価格に対する借入金額の割合のことを融資率※1というが、融資率が低いと借入金利にも有利に働く。住宅ローンの借入金利や条件に影響する融資率は住宅購入の際に重視される項目の一つであり、例えばフラット35※2では融資率が90%を超えると金利が高くなる傾向にある。住宅ローンを借り入れている人の融資率はどのくらいが主流なのだろうか。
※1融資額÷住宅価格
※2民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する最長35年の全期間固定金利の住宅ローン
住宅金融支援機構が行った25年4月の最新調査における融資率を見ると、「90%超~100%以下」が26.5%と最も多くなっている。つまり、住宅購入価格のほぼ全額を住宅ローンで借り入れる人が4分の1以上を占めていることが分かる。
融資率
さらに注目すべきは住宅購入価格を超える融資を受けているケースである「100%超」の融資率の推移だ。2022年4月調査では11.4%だったが、2025年4月調査では13.5%に増加している。これは自己資金の用意なく住宅ローンを借り入れていることになり、住宅購入時の諸費用(登記費用、仲介手数料など)も含めた借入れが増えている可能性がうかがえる。
●関連記事「金利ある世界がやってきた…「住宅ローン」“借入金利”最も多い水準は? 1年前と比較して分かった変化の兆し【1400人最新調査】」