ただし、例外が2つあります。ひとつは、運用がスタートしたばかりの投資信託です。こ場合は今後伸びる可能性もあるので、しばらく経過を見てからの判断としています。

もうひとつは、ファミリーファンド方式の投資信託で、「ベビーファンド」の純資産総額が小さい場合です。ファミリーファンド方式とは、投資家はベビーファンドと呼ばれる投資信託を購入しますが、実際の運用はマザーファンドと呼ばれる大元の投資信託でまとめて運用する方式のことをいいます。この場合は、ベビーファンドではなく、マザーファンドの純資産総額を確認することになります。

純資産総額が少ない投資信託は、繰上償還される可能性が相対的に高くなります。事実、業界大手の野村アセットマネジメントは将来的に運用ファンドの本数を半減させる方針を打ち出しました。その場合、純資産総額の小さい投資信託を中心に繰上償還されることが十分に考えられるのです。

長期的な資産運用を前提にして購入した投資信託が、ある日突然繰上償還されてしまったら、その時点で利益や損失が確定してしまいます。また、改めて投資信託を選び直す必要もあります。せっかくの長期投資が台無しになってしまいます。純資産総額が小さい投資信託は候補から外したほうが良いでしょう。

●第2回【投資信託の運用にとって、「マーケットの暴落」よりも困るのは「解約による資金流出」? その理由は…】では、2つ目の選択基準、投資信託の資金流出入について解説します。

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