若い頃転職の多かった夫

結婚して35年になる美咲さんと和弥さん。和弥さんは長く会社員を続けていましたが、若い頃はよく転職をしていました。美咲さんは、和弥さんからの転職の話を聞く度に「また転職?」と不安になりながらも、新天地での夫を応援することの繰り返しでした。

そんな和弥さんも、何度目かの転職で自分にぴったりな会社に出会い、その会社で60歳の定年を迎えることになりました。62歳の現在も再雇用契約をして同じ会社で働き続けており、このまま65歳まで勤務する予定です。

年金事務所で判明した「信じられない展開」に驚愕

和弥さんより一足先に年金の受給が始まる美咲さんは、62歳になって年金事務所に年金の手続きに行きました。

「どのくらい受け取れるんだろう」と少し期待しながら、窓口で年金額を確認した美咲さん。しかし、年金事務所の窓口の人から突然「美咲さん自身の年金記録の訂正が必要です。そして、訂正した結果、このままだと65歳からの老齢基礎年金が減ります」と言われます。

「記録の訂正? 年金が減る? ……一体どういうこと?」

美咲さんは、何のことなのかさっぱり理解ができません。長く扶養に入っていたため、老齢厚生年金は少なく、老齢基礎年金が頼りだったところ、その金額が減ると告げられ大変ショックを受けました。

●短大卒業後、60歳になるまでずっと年金に加入してきた美咲さん。どうして突然年金が減らされてしまうのでしょうか? 後編【「未納はないはずなのに…」会社員の夫を持つ専業主婦が“年金減額”を宣告された「まさかすぎる原因」】で詳説します。