現地調査

現地に着くとまず華やかな装飾のゲートが目に入ります。このまま早速エントランスへ向かいたいところですが、タワマンは特にセキュリティが強固。簡単には入ることができません。詳しい事情は伏せつつ管理人に「調査」の名目で同意を得て、建物内に入りました。

集合郵便受けには、1枚のチラシとご主人宛ての光熱費の請求書。どうやら電気、水道、ガスのライフラインは稼働しているようです。続いてエレベーターで20階の居室の前に移動。玄関周りは綺麗に整頓され、ドアには「WELCOME」と歓迎の文字。木製の表札に「YOKOI」の名前を確認し「これは確実に居住中だ」と確信を得て会社に戻りました。

明渡判決の確定

数日後、「裁判所より明渡判決が確定した」という報告を得て判決書(※)を受け取りました。ここから建物明渡に向けて本格的に法的手続きを始めます。
※部屋の明け渡しと、未払いの家賃の支払いに関する債務名義

まずは、必要資料を収集して裁判所での手続きを済ませ、裁判所の執行官と1回目の「催告」(※)に関する日程調整です。日程が決まると、技術者(鍵解錠専門者)と補助者(明渡に関する業務補助)にも連絡を入れました。
※不動産会社側から居住者に、期間内に滞納分の家賃の支払いを促す通知のこと。実際に居住者の居室に入り、家具や備品を確認して強制執行に必要な作業員の人数などを見積もる

次に債務者である横井夫妻にも知らせなければなりません。書面で「●月●日 強制執行」の通知(催告書)を作成し、書面を投函しました。