ジュニアNISA口座は2024年以降どうなる?

20代と30代向けのライフプランセミナーでの質問です。

「子供の貯蓄について、ジュニアNISAと新NISAを検討しているが、両者の違いは?また、ジュニアNISAは2023年9月で終了すると聞いているが、その後はどのように運用するのがおすすめか?」

この記事を執筆しているのは2023年11月、ジュニアNISAの新規口座開設期限(2023年9月末)は過ぎています。ですから、既にジュニアNISAを利用されていることを前提に、ご質問の意図をくみながら回答を考えてみました。

まずは両者の違い、整理すると以下のようになると思います。

●ジュニアNISAを利用できるのは未成年者、一方、新NISAは18歳以上なので未成年者は利用できません。

●ジュニアNISAで投資できるのは2023年末まで、来年から新たな投資はできませんが、投資した分は18歳になるまで非課税で保有できます。

●一方、新NISAで投資できるのは2024年から、また、いつまでも非課税で保有できるようになります。

●投資できる金額はジュニアNISAが年間80万円、新NISAには投資できる枠が2つあって、つみたて投資枠で年間120万円、成長投資枠で年間240万円、併用もできるので合わせて年間360万円※2。

※2 新NISAでは買付金額ベースで、つみたて投資枠と成長投資枠をあわせて1800万円(うち成長投資枠は1200万円)までという非課税保有限度額というルールが導入されます。

こうした違いを踏まえると、子供のための貯蓄という意味では、今年からなら「子供名義のジュニアNISA口座と来年からの親名義の新NISAを併用」、来年からなら「親名義の新NISAだけを利用する」という感じになるでしょう。

あとは、どのように運用するのがおすすめか? 子供のための貯蓄と言えば、その目的は、やはり大学の教育資金ですかね。将来のある程度まとまった資金を準備するための基本は「投資の3大原則」、長期・積立・分散投資を心掛けることですから、新NISAでつみたて投資枠を活用することを前提に、今年のジュニアNISAから、毎月決まった金額で積立投資を続けること、こんな運用方法が考えられるかと思います。

アイデアをもう1つ。お子様の年齢にもよりますが、せっかくの子供名義の口座ですから、ジュニアNISAで何に投資するか、お子様と話し合ってもいいかもしれません(先述の通り、ジュニアNISAで買付ができるのは2023年末までなのであまり時間はありませんが……)。来年からの新NISAとは別枠で考える、ということですが、何よりもの投資教育の機会になる、そんなふうに思います。