これまで積み立ててきた「つみたてNISA」を2024年以降、どう扱うか

もう1つ、20代・30代向けのライフプランセミナーでの質問です。

「現在つみたてNISAを行っているのですが、今後現行のNISA制度が終わった後は基本的に非課税期間満了までそのままにしておいたほうが良いのでしょうか?」

繰り返しますが、現行NISAと新NISAは別々の制度です。つまり、現行NISAで保有している商品は、つみたてNISAであっても、2024年以降も非課税保有期間満了まで保有できることになります。

では、その基本を踏まえた上で、どのように考えればいいのか。将来的に価値が上がると思うものに投資している、そういう前提条件を置けば、以下のように考えることができます。

まず、非課税投資のメリットを最大限享受するには、どうすればいいのか、という観点。先ほどの「現行NISAと新NISAとの関係」のスライドにあるように、新NISAの非課税保有限度額は1800万円、現行NISAは関係なし、ノーカウントということですから、非課税投資の枠を現行NISAと新NISAとを合わせて最大化するには、今、つみたてNISA(現行NISA)で保有している商品は、新NISAがはじまってもそのままにしておく、そういう心積もりで良いかと思います。

次に、今、つみたてNISAをやっている、ということですから、2024年からの新NISAでも、つみたて投資枠で同じ商品に積立投資を続ける、そういうことだとしましょうか。そして、将来、取崩しが必要になった場合、現行NISAか新NISAか、どちらで保有している商品を売却するのか。どちらでもいいと言えば、どちらでもいいのですが、非課税保有期間が無期限で使い勝手の良い新NISAを残しておく、つまり、現行NISAから取り崩せばいいでしょう。そして、もし、現行NISAの残高が非課税保有期間満了時まで残っていたら、課税口座へ移管する。なぜなら、将来的に価値が上がるものに投資している、そういう前提でしたからね。