「女性にこそ金融知識が必要」と言える理由

金融リテラシーの男女差と女性間の違いについては、第一生命経済研究所のサイトに掲載されていますので、それを読んでいただきたいのですが、これからは女性こそ金融リテラシーを身に着けなければなりません。

なぜなら、仮に結婚していたとしても、女性の方が男性に比べて長生きするからです。最新のデータによると、2022年における女性の平均寿命は87.09歳、男性は81.05歳でした。あくまでも平均値ですが、同年齢で結婚して、それぞれが平均寿命まで生きたとすると、女性は男性よりも6年長生きすることになります。

また最近は、子供のいない夫婦のみ世帯、あるいは単身者世帯が増えており、老後の面倒を自分で見なければならないのが普通になりつつあります。その点を考えると、老後にお金が必要になるのは、男性よりも、どちらかというと女性になります。

女性のなかには、「金融に関する知識がないと資産運用できないの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。

ただ、それはある種の勘違いで、細かい金融知識が無かったとしても、資産形成は十分にできます。それは簡単な話で、世界中の株式市場に分散投資するグローバルタイプの投資信託を、毎月少額でも結構なので、積み立てていくことです。

特に2024年1月からは新NISAがスタートするので、つみたて投資枠を用いれば、積み立てる元本ベースで1800万円までなら、そこから生じる投資収益について非課税のまま運用することができます。

分散投資や複利計算の知識も、あればそれに越したことはないのですが、大事なことは「金融知識がないので、なかなか投資できない」などと考える前に、しっかり積立投資を始めることです。

世界中の企業に分散投資できる投資信託を毎月1万円ずつ積み立てる。それを愚直に続けることが、老後の不安感を取り除いてくれるのです。