好業績も株価は低迷…敵は金利?
国内外で順調に成長するエムスリーですが、冒頭紹介した通り最近の株価はさえません。
株価が苦戦する理由の一つに金利の上昇があるとみられます。エムスリーはグロース株(成長株)とされていますが、グロース株はバリュー株(割安株)と比較し金利上昇時に値下がりしやすい傾向があります。
インフレを背景に2022年頃から世界的に金利に上昇圧力が働きました。日本も同様で、10年国債利回りは2023年9月に0.7%台へ到達しています。2021年末(0.07%)から約10倍に上昇したことになります。
この間、エムスリー株式は明らかにTOPIXを下回って推移しました。TOPIXはバリュー株が占める割合が比較的高く、パフォーマンスの差につながったとみられます。裏を返せば、金利の上昇に落ち着きが見られればエムスリー株式は反転するかもしれません。
【日本10年国債利回りとエムスリー株価およびTOPIX(日足終値)】
文/若山卓也(わかやまFPサービス)