情報収集している人ほど「わからない」理由。DCと一般の運用の違い
最近は、各種SNS等で運用のトピックを目にすることも増えました。資産運用が身近になってきたことを実感します。ただし、その内容が細かい部分ではDCの投資信託とは異なっていることもあります。それが故に情報収集に長けている方ほど、「わらかない」と思われるケースもあるようです。
例えば、一般的にはDCの運用商品には販売手数料がかかりません。野村證券が運営管理機関として提供している運用商品は、すべて販売手数料がかからない、いわゆるノーロードの投資信託と同じです。しかし「ロード」型がないため、わざわざ「ノーロード」という記載はありません。
また、最低買い付け単位も存在していません。DCは拠出金に対する「割合」で運用商品の資産配分を決めるため、「1,000円以上」や「5,000円以上」といった限定がなく、例えば毎月1,000円の掛金であれば、その1%である10円でも投資信託を購入できることになります。
ほかにも、DCの枠の中には、複数の金融機関の運用商品がラインアップされている点も一般では叶えられないかと思います。その結果、A銀行グループの預金からB銀行グループの投資信託に買い替えること(スイッチング)も自由に行えます。また、DCの投資信託では、信託財産留保額という費用が撤廃される傾向にあるため、手数料等を気にせずにスイッチングが可能です。
スイッチングの自由度は、NISA(少額投資非課税制度)と大きく異なる点でもあります。
DCはNISAと同様に運用益が非課税ですが、運用商品を買い替えても非課税措置が続いていきます。例えば、投資元本100万円の国内株式型投資信託が130万円になったので30万円分を定期預金にスイッチングする、といったことが可能です。いったん、DCの枠の中に入ったお金は、60歳超で受取手続きをしない限り運用益非課税での運用を続けることができます。
※2024年1月からスタートする新NISAでは、生涯非課税保有限度枠1,800万円が設定され、保有している投信等を売却すると投資金額分が翌年度に再利用可能になります。
WEBサイトにログインして定期的に確認することが重要
野村證券のDC加入者用WEBサイトでは、運用結果がすぐに確認できます。運用商品の変更も手軽に行えます。にもかかわらず、WEBサイトに一度もログインしたことのない方も相当数、存在します。
中には、DC加入者になった時に運用商品を選択した後は放置し、好調なマーケットを受けて資産額が倍になっている方もいらっしゃると思います。もし仮に、市場環境が悪化してしまったら、それにあわせてDC資産も下がることが想定されます。
将来のことは誰にもわかりませんが、増えた金額分を定期預金にスイッチングするなど、運用見直しを考える必要があるかもしれません。
ご自身の運用結果を認識し、将来のシミュレーションを確認するためにも、WEBサイトにログインしてみましょう。