「残クレでアルファード」がネットやSNSで話題
かつて高級車といえばセダンが代名詞でしたが、最近はラージサイズミニバンが主流になりつつあります。そのなかでも人気のある車種が、トヨタのアルファードです。
新車価格は510万円から1480万円。この価格帯は言うまでもなく、グレードの違いによるものですが、最低でも510万円からのスタートですから、高級車に含まれるのは間違いないでしょう。
この数年、SNSやYouTubeなどで、「なぜ30代が高級車の代名詞であるアルファードに乗れるのか」を説明するコンテンツを、しばしば目にするようになりました。それを可能にしているのが「残価設定クレジット(ネットやSNS等では、“残クレ”と略されていることも)」という種明かしなのですが、残価設定クレジットは車を購入するうえで本当に有利な支払い方法なのでしょうか。
自動車を購入する際の支払方法で最も有利なのは、いうまでもなく一括払いです。500万円の車なら500万円の現金で支払えば、利息も何も払う必要はないので、車両価格+諸経費で買うことができます。
ただ、一括払いで購入する場合は、当たり前のことですが、購入金額に足るお金を作る必要があります。
しかし、500万円ともなると、なかなか簡単に貯めることはできません。それなりに時間をかけてコツコツと貯金していかなければなりません。毎月5万円ずつ「車貯金」をしていったとしても、8年と4カ月を要します。
しかも、日本経済はデフレを脱し、さまざまなモノの値段が上がり始めています。今は500万円のアルファードを、8年4カ月後に同じ500万円で買えるという保証はどこにもありません。仮に年2%ずつ物価が上昇したとすると、今の500万円は8年後に585万円になります。多少、給与の増額なども期待できると思いますが、同じモノなのに、8年で10%も高い額を支払わなければならなくなることに納得がいかない人も、少なくないでしょう。
だからこそローンが存在するのです。ローンを利用すれば、モノ自体はすぐ手に入れることができます。