養子縁組は遺産相続トラブルのもとに

今回、松村さんが養子にした2人はどちらも長男の子どもたちです。松村さんはあまり深く考えていませんでしたが、このような養子縁組の取り方をすると、長男の家庭にばかり多くの遺産が渡ってしまいます。

もしも養子縁組しなければ、長男と次男と長女は遺産をそれぞれ3分の1ずつ取得できました。ところが養子縁組したばかりに長男とその子どもがそれぞれ5分の1ずつで計5分の3を、一方で次男と長女はそれぞれ5分の1しかもらえなくなったのです。

これでは次男と長女が納得できません。

次男と長女は「節税目的の養子は無効なのではないか?」「有効だとしても遺産を長男の家庭にばかり渡すのは納得できないので、きょうだいで公平に3分の1ずつにすべきだ」などと主張しました。

長期に渡る遺産相続トラブルで全員が疲弊

結局、松村さん一家の相続では大きなトラブルが発生したので、遺産分割協議がまとまりませんでした。家庭裁判所の調停で争うことになり、解決までに2年もかかってしまったのです。長男一家と次男、長女は不仲になり、絶縁状態に近くなってしまいました。