確定拠出年金(DC)は、法律改正が数度にわたり行われてきました。最後に残されていた個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入対象範囲の拡大が、2022年10月1日に施行されています。この改正により、企業型DCの加入者であっても、加入者掛金(マッチング拠出)を拠出していなければ、iDeCoに加入できることになりました。

企業型DCとiDeCoの同時加入について、現状と利用にあたっての考え方をまとめてみます。

企業型DCとの同時加入がスタート
10月には1万人が申し込み

iDeCoの新規加入者数は、国民年金基金連合会から毎月公表されており、2022年10月分の新規加入者数は51,582人でした。5月新規加入者数は55,810人、6月は51,739人だったので、目立って大きな数字とはいえません。

ただ、新規加入者5万人超を属性ごとに取り出すと、法改正による変化も認められます。10月は「企業年金あり」の加入者が15,117人を占め、9月までの平均より1万人ほど増加しました。

いままで企業型DC加入者であったためにiDeCoの利用ができなかった人が1万人以上、新規で申し込んだと想定されます。