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滋賀県は1979年に「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例」を制定し、琵琶湖の浄化に努めることにした。翌年、同条例は施行され、さらに1周年を迎えた1981年には7月1日を「びわ湖の日」と制定し、琵琶湖への思いを県民で共有して環境を守る象徴的な日とした。当日前後は県内全域で湖岸や河川、道路などの清掃活動を行う。

日本一の湖、琵琶湖の現状

富栄養化は窒素やリンを含む生活排水や工業排水が海や湖に流れこむことで、水中の栄養素が過剰に増加し発生する水質汚染だ。富栄養化でプランクトンが大量に発生し水面に堆積することで、水中の藻が日光を遮られ、光合成の機能が劣化し水中の酸素が不足することになる。しかも大量に発生したプランクトンが従来以上に酸素を使うことで、水中の生物に渡るべき酸素が不足し多くの生物が死滅する。さらに生物の死骸の有機物を分解する微生物も、酸素の不足から十分な機能を果たし得ず、汚れが集積し水質が悪化する。

こうした富栄養化は、琵琶湖にとどまらず霞ヶ浦、瀬戸内海と各地に広がり社会問題化したが、法整備等が進む中で大きく改善した。琵琶湖も今では、海から離れている京都市や大津市などの人たちの、海水浴ならぬ湖水浴を楽しむ格好の場所となった。

琵琶湖は地図で見ると、滋賀県の大きな部分を占めているように見えるが、実は県の面積の約6分の1だ。しかし、日本最大の湖で、2番目に大きい霞ヶ浦の220平方キロメートルに対し、669.26平方メートルもあり3倍の大きさだ。

ただ、世界には琵琶湖をものともしない大きな湖が多く、最大の湖はユーラシアのカスピ海(※)で37万1千平方キロメートル、2位は北アメリカのスペリオル湖で8万2360平方キロメートル、3位がアフリカ中央部のビクトリア湖で6万8800平方キロメートルだ。琵琶湖は、世界の淡水湖の中で129番目の大きさとなる。

※カスピ海は2018年に沿岸5カ国による協定で事実上「海」と位置付けられている。

アユやニゴロブナ、セタシジミなどの魚介類をはじめとする水産資源が豊富な琵琶湖だが、豊富な水資源は水道用水として近畿圏の1400万人強を支えており、2008年度には滋賀県だけで1日平均にして約37万トンが利用された。また、工業用水としても活用され、滋賀県での使用量は、同じく2008年度で1日平均が約125万トンもの量だ。