年金手帳はなくなっても記録の確認は大切
ここまで見てきたように、年金の記録の管理や手続きの方法は効率化、簡易化されることになり、それとともに年金手帳の役目を終えることとなりました。しかしながら、年金手帳は廃止となっても年金記録を確認することはいつの時代も大切で、年金記録の確認から将来への備えが始まると言えます。
基礎年金番号制度導入前は、国民年金、厚生年金で年金番号が異なっていただけでなく、転職等で勤務先が変わって年金番号が変わることもありました。基礎年金番号以外の年金番号が書かれた別の年金手帳があり、その年金番号が示す年金記録が「ねんきん定期便」に記載されて入っていないと、記録の漏れがあることになります。漏れていた記録の基礎年金番号への統合によって、国民年金の納付記録や厚生年金の加入記録が追加されれば、その分年金の受給額が増えることにもつながります。
言い換えると、未統合のままでは本来の自身の加入記録による年金より少ない年金で受給することになってしまいます。その年金手帳の存在が未統合の記録があることの証明にもなりますので、まだ記録確認をしていない人で過去の年金手帳がある場合、それも持って年金事務所等で記録確認をしましょう。