「投資哲学」への共感が日本でも人気の要因に?

実は、先のファンドスミス社とベイリー・ギフォード社は、近年、英国で人気の運用会社として双璧をなす存在となっている。創業年数で実に100年以上の違いがあり、運用資産では10倍近い差があるが、「優良企業への長期投資」という投資哲学や、組入銘柄数を厳選するという点は共通しており、資産運用アドバイザーとその先の個人投資家の支持につながっている。

もっとも、日本の投資家も真にこうした投資哲学に共感した上でファンドを購入しているのか、真相を探ることは難しい。とはいえ、足元の資金流入の勢いをみると、一定の共感は得られているとみてよいだろう。

かつて外部委託運用といえば黒子としてのイメージが強く、その存在が認識されていないがゆえ、表面的なコストの高さが槍玉に挙げられることも多かった。あえて委託先の存在を前面に押し出すことで、投資家が納得感を得て商品を選択しているのであれば、それ自体はよい流れとして歓迎したい。

一方で、運用がうまくいかなかったときなど、保有中のアフターフォローについては、自社運用のファンドより慎重に対応する必要があると考える。そもそも、海外の拠点で作成されたレポートや投資家向けのメッセージは翻訳の必要もあり、提供までに時間が掛かることがある。また、外部委託先とファンドを組成する運用会社で、市場見通しなどに見解の違いが生じる可能性も考えられる。投資家が迷わないための工夫は必要だろう。