2023年も終わり、制度が拡充された新しいNISA(少額投資非課税制度)がスタートしました。NISAは2014年1月にスタートしたので、ちょうど10年が経過したことになります。思い返してみると、導入当初より、「NISAのモデルとなった英国ISAには非課税期間の制限がなく、制度自体も恒久化されている」と、その不十分さが指摘されてきました。ただし、実際に英国ISAが恒久化されたのは、制度開始から7年後のことであり、日本もいずれそうなるのではないか、と期待されてきました。その悲願がNISA10年でようやく実現されたことになります。
投資枠も従来はつみたてNISAが40万円、一般NISAが120万円でいずれかの選択制でしたが、これも併用可能になり、つみたてNISAを引き継ぐ「つみたて投資枠」が120万円、より幅広い投資信託や上場株式が購入可能な「成長投資枠」は240万円と大幅に拡充され、諸外国の非課税制度と比較しても十分な水準になったと思われます。今後、新NISAがどのように発展していくのかを考える上で、今回の「アセマネインサイト」では、2014年からスタートしたNISA10年間を振り返ってみたいと思います。