毎年「扶養親族等申告書」を提出しないと、源泉徴収額が増える!?

さて、ほとんどのサラリーマンは勤務先の年末調整で課税関係が終了してしまうため、医療費や住宅ローンなどの還付申告くらいしかやったことがないという方が多いのではないでしょうか。「年金を受給するようになると、毎年自分で確定申告をしないといけないの?」と漠然と不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。

ご安心ください。公的年金も原則、サラリーマンの給与や賞与と同様に税金や社会保険料が天引きで徴収(源泉徴収)されることになっていて、①公的年金等の収入金額の合計が400万円以下、かつ②公的年金等以外の所得金額(給与や個人年金保険など)が20万円以下であれば、確定申告は不要です。

源泉徴収額の計算式は下記の通りです。

(年金支給額-社会保険料-各種控除額)×5.105%

源泉徴収額は「扶養親族等申告書」に基づいて算出されています。扶養親族等申告書は毎年9月頃から所得税の課税対象者に送付され、配偶者や扶養親族の有無に関わらず、必ず提出することが求められています(サラリーマンの年末調整書類と同じ、とお考えください)。

これを提出しないと該当する控除が受けられず、その分多くの所得税が源泉徴収されてしまうことがあるので、注意が必要です。