預金を没収!?手数料を徴収!? 持っていてもいいことがない不稼働口座

2018年1月から施行された休眠預金等活用法により、2019年1月以降に発生した休眠預金(10年以上出し入れのないまま放置されている預金口座)は、名義人から没収し、民間における公益活動の資金として使っていいことになりました。

残高が1万円以上ある口座については、音信不通のまま9年が経過した後に金融機関から郵送やメールでの確認が届き、それが宛て先不明で戻ってこなければ、休眠預金として扱われずに済みます。しかし、1万円未満の口座はこうした確認が行われず、そのまま没収されます。

また、最近は長引く低金利の影響で、金融機関の中にも不稼働口座から手数料を徴収する動きが出てきました。今のところは新規開設口座が対象ですが、これが既存の口座に広がる可能性もないとは言えません。

要は、使っていない口座は早く解約すべきなのです。

先延ばしするほど面倒に! “現役の勘”を失わないうちに手続きしておこう

口座だけではありません。年齢を重ねるにつれ、クレジットカードやポイントカードなどが増えてきますが、よくよく見れば何年も使っていないものも多いのではないでしょうか。

会社を離れて時間的余裕ができたときにまず着手したいのが、こうしたお金にまつわる各種アカウントの“断捨離”です。

経験者の方はお分かりでしょうが、金融機関やカード会社とやり取りして口座やカードを解約するのは、それなりに手間がかかります。そして、高齢になればなるほど、こうした手続きを負担に感じる度合いが強まるものです。

しかし、そのままにしておけば、将来自分の相続が発生した際に子どもたちが代わって手続きすることになります。第三者による手続きは必要書類も増え、本人が行うよりさらに面倒です。その点、離職の直後であれば手続きに関わるビジネススキルも健在ですから、問い合わせや書類の記入なども短時間でスムーズにいくはずです。