資金は新しいテーマへ

直近の資金動向を見ると、さらに多くの変化が見られます。過去1年では、宇宙、ナノテクノロジー、新素材、セキュリティなど比較的新しいテーマを持つファンドに資金が流入しました。一方で、デジタル経済などの既存の大型テーマからは資金流出が目立っています。

現在の市場では、引き続き従来の大型テーマが大きな資産残高を有する一方、投資家の資金は新しいテーマに向かっています。このことからも、テーマ型ファンドの中でも、流行が変わっていることがうかがえます。

テーマ別資金純流出入上位/下位(億円)

 
 
Source: Morningstar Direct. Data as of 03/2026.
 

同様の傾向は、より細分化したサブテーマでも確認されます。インターネットや通信インフラ、ブランドなど成熟した分野は依然として大きな残高を維持していますが、資金フローの面ではこれらのファンドから流出が続いています。一方で、新素材やブロックチェーンなど新しい分野には資金が流入しています。

サブテーマ別資金純流出入上位/下位(億円)

 
Source: Morningstar Direct. Data as of 03/2026.
 

長期投資では慎重な視点が不可欠

成長ストーリーに魅力を感じ、テーマ型ファンドへの投資を検討する方も多いかもしれません。一方で、注意すべき点もあります。

テーマ型ファンドは市場環境によって短期的に高いリターンを示すことがありますが、長期的に見れば状況は異なります。市場を上回る成果を継続し、かつ存続するファンドは多くありません。

また、テーマ型ファンドは一般のファンドと比べて運用コストが高い傾向があります。これは、多くがアクティブ運用であることが一因です。このコスト水準が、長期的なパフォーマンスを維持する難しさにつながっている可能性もあります。

さらに、テーマ型投資では「人気テーマへの追随」という形で投資タイミングが遅れ、結果としてパフォーマンスを後追いするリスクもあります。

投資に際しては、テーマの内容や背景を理解したうえで、コスト水準も踏まえ、長期的な視点で判断することが重要になります。

日本のテーマ型ファンドの動向 2026年3月末版

※著者はこの記事で言及されたいかなる有価証券も保有していません。詳細はこちらをご覧ください: モーニングスターの編集方針