テーマ型ファンドとは、AIやデジタル化、人口動態など中長期的な構造変化を捉えることを目的に、それらに関連する企業へ投資するファンドです。特定の国や特定の業種に投資するファンドとは異なり、テーマに基づく投資意図を明確にしているファンドと定義します。例えば、AI関連ファンドはテーマ型に分類されますが、インド株ファンドや半導体関連ファンドは、必ずしもテーマ型とは位置づけられないということです。

このように定義されたテーマ型ファンドは、コロナショック後の世界的な株式市場の上昇も追い風となり残高を拡大し、2021年には純資産総額が10兆円を超える水準に達しました。しかし、その後は市場環境の変化とともに減少に転じ、足元では回復の兆しが見られるものの、依然としてピーク水準には達していません。

テーマ型ファンドの残高推移(兆円)

 

Source: Morningstar Direct. Data as of 03/2026. 2016年3月末から2026年3月末.

中核は依然テクノロジーだが、その中身は変化が進む

資金動向を見ると、2022年以降はテーマ型ファンドは全体として資金流出基調となっており、資金流入に転じる局面は限られています。一方で、株式市場の回復を背景に残高は足元で持ち直しつつあり、また新規設定も徐々に増えています。2026年は年初から複数のファンドが設定されるなど、新たなテーマ型ファンドの供給は続いています。

テーマ別にみると、日本市場ではテクノロジー関連が長年にわたり中心的なテーマです。デジタル経済、ロボティクス・自動化、AI・ビッグデータなどのテクノロジー・テーマがテーマ型ファンド市場の残高の大部分を占めています。

しかし、これらのテクノロジー・テーマの中では、時と共に流行は変わります。以前は圧倒的な存在感を示したロボティクス・自動化は一度シェアを落とし、デジタル経済が拡大しました。しかし足元では、生成AIの応用が現実世界に広がる「フィジカルAI」への関心を背景に、ロボティクス関連テーマが再び存在感を高めつつあります。

主要テクノロジー・テーマの残高シェア

 
Source: Morningstar Direct. Data as of 03/2026.