短期・中期債はニーズ増で発行量も増加

――年限の短い2年債や5年債では発行額が増えています。

2年債や5年債は金利リスクが小さく、金融機関のリスク管理の観点からも比較的買いやすいゾーンと聞いています。金利が上がってきた中で、日銀の利上げペースの予想や預金の利率を考えると、足元の金利水準であれば持ってもいいとの声も出ているようです。

金融機関から比較的安定したニーズがあることから、昨年に補正予算を策定した際もこのゾーンの発行額を増やしています。海外の投資家、国内外のアセットマネジメントなど幅広い層に関心を持っていただいていると聞いております。

――変動利付債の発行など、商品の多様化にも取り組んでいらっしゃいます。どういった背景がございますか。

市場からの安定的なニーズを得るために以前から商品の多様化を進めており、例えば2003年度には物価連動国債、2007年度には40年債を導入してきました。ただし、商品性の多様化により投資家がニーズに合った債券を求めやすくなる一方で、細分化し過ぎてしまえば個々の商品に対するニーズが弱まり、流動性が低くなるなど、結果として国債の魅力が損なわれてしまう恐れもあります。そのため、市場のニーズをしっかりと把握した上で適切な商品を設計することが大切です。

この点で、2027年の1月以降に発行を予定している変動利付債は、6か月T-Billの金利に連動させることで金利リスクを引き下げ、銀行を中心とした金融機関が買いやすい債券を目指しています。特に金利上昇局面における市場のニーズを踏まえた商品として、現在も発行額を含む詳細は市場関係者と調整中です。