超長期債は利回りの高さに注目集まる

――超長期債(10年より長い年限の債券)で発行額を減らしているのは、生命保険会社による規制対応への需要が一巡したためでしょうか。

生命保険会社の売買動向を見ていると、規制対応のための超長期債の積み増しは少し前に終わったと認識しています(※26年3月末から導入される新規制「経済価値ベースのソルベンシー規制」では、資産と負債が時価で評価され、リスク量に対する資本の比率が100%以上であることが求められるため、負債に比して資産のデュレーションが短い場合に金利リスクを縮める観点から超長期債へのニーズが一時高まっていたが、足元では対応が一巡した)。

現在の生命保険会社の取引は、金利が上昇したことから過去に購入したロークーポン債をカレント債へ入れ替えたり、オーバーヘッジの状態を解消するため金利リスクを低下させるような動きが主流です。こうした流れを受け、発行体としては超長期債の発行額を落としてきました。これについてはマーケットからも概ね適切な対応と受け止めていただいたのではないかと思います。

なお、現状についてはさまざまな声があります。過去にロークーポンで買った超長期債についてはもっと売りたいという声がある一方で、例えば現在発行している20年債は3%近い利回りとなっており、魅力的な水準であるという声もあります。

――金利が高まった今、魅力度は高まっているが、リスクも高いということですね。

その通りです。超長期債は金利変動による価格への影響が短期債よりも大きい商品だからこそ、金利上昇時は買ったその日に短期債に比べて大きな損が出る場合もあります。ボラタイルなマーケット環境下では、買いたいけれど手控えてしまう動きにもつながりやすいのです。一方で、金利のある世界になったからこそ割安感に魅力を感じてリスクを取りつつ参加するプレーヤーもいると聞いています。

いずれにせよ、最近の超長期債入札の結果は想定の範囲内に収まっています。金利リスクが大きい商品であることも十分踏まえ、今後とも丁寧に見ていく必要があると考えています。