来週の焦点は日米欧中銀の動向 ドル円の今後の見通し

さて、来週も引き続き有事のドル買いを支えにドル円は堅調に推移すると考えられます。また、各中央銀行の金融政策にも注目です。そこで各中央銀行の来週の注目点を整理しておきましょう。

まず、日付が19日に変わった午前3時に米FOMCの結果が発表されます。政策金利については据え置きが見込まれています。パウエル議長はインフレ高進懸念と予想を下回った雇用統計を踏まえ、当面の様子見姿勢を強調すると考えられます。

注目は参加者の政策金利予想分布図であるドットチャートです。昨年12月のドットチャートでは2026年の年末の中央値が3.375%、加重平均値が3.296%でした。1月のFOMC議事要旨によればインフレ率の高止まりを踏まえ、数名が利上げの必要性にも言及していました。中央値や加重平均値が上方修正される可能性が高く、その場合は足元の有事のドル買いと相まってドル買いに拍車がかかると考えられます。

次に日銀についても同じく政策金利の据え置きが見込まれており、注目は植田総裁の記者会見です。先述の通り、日銀が利上げを示唆したところで円安を止めることができるか微妙な情勢です。そうした中、足元の地政学リスクなどを踏まえて4月の利上げに対する慎重なスタンスが垣間見られた場合、会見途中から円安が進む可能性があります。

最後にECBもやはり政策金利の据え置きが見込まれており、ラガルド総裁の記者会見に注目です。最近の国営テレビとのインタビューでラガルド総裁は拙速な決定をくだすことはないとしつつ、人々がインフレで苦しむことがないように必要なことは何でもするとも発言しています。先ほど示した通り、ECBがインフレに対して最も敏感に反応すると考えられます。仮に利上げ方向への軸足の変化が確認された場合、ユーロが持ち直すと考えられます。有事のドル買いを背景に堅調に推移するドルには及ばないにせよ、少なくとも対円ではユーロ高が進む可能性があります(スライド12)。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「内田稔教授のマーケットトーク」はYouTubeからもご覧いただけます。

公式チャンネルと第73回公開分はこちらから

※ご質問はYoutubeチャンネルのコメント欄で受付中です!