家事をめぐる夫婦げんか
仕事は相変わらず忙しく、美香はどんどん疲弊していた。残業が続いていたある日、家に帰ると洗濯機の中に洗濯物が入れっぱなしになっているのを発見した。
「ねえ、洗濯しておいてってメールを送ったはずだよね……⁉」
しかしリビングのソファに座ってテレビを見ていた幸次は少しイラついたように返事をしてきた。
「……しただろ。ちゃんと洗濯して乾燥までしてるよ」
「畳むって作業はしなくていいと思ったんだ……⁉」
「……それくらい美香がやれよ。何でもかんでも俺がやる必要はないだろ」
「ねえ、今の状態って絶対に良くないと思うのよ」
「……何が?」
幸次はテレビに顔を向けたまま、こちらに目を向けずに返事をしてきた。
「仕事が大変だって話は前にしたでしょ? 人が急にいなくなっちゃってさ。私もそのせいで正直てんやわんやなの」
「……ああ、そんなこと言ってたね」
「今の状態が続くと多分、私はパンクしちゃう」
幸次はちらりとこちらを見てきた。
