今後の注目点

最後に、当面の主な注目材料の確認です。引き続きFRBの後任議長人事に注目です。新議長が指名された場合、利下げ観測が若干高まり、ドル安が進むかもしれません。ただ、足元の景況感に照らせば、誰が議長となっても年内の利下げ打ち止めが視野に入るとみられ、ドル安インパクトは弱いのではないでしょうか。また、先週指摘した相互関税に対する最高裁の司法判決は先送りされることとなりました。

一方、日本では総選挙前の世論調査に注目です。自民党が単独過半数を取る勢いとなった場合、株高、円安、長期金利の上昇基調が続く可能性が高いでしょう。一方、野党の健闘が報じられた場合、先週以降の動きに揺り戻しが生じるリスクもあり、要注意です。

また、日本では来週金曜日に12月の消費者物価指数が発表されます。生鮮食品を除いた総合ベースの11月実績は前年比で3%、12月分の予想は2.8%です。予想通りインフレ率が低下していれば日銀が利上げを急ぐ必要性が薄れる為、やや円安が進むかもしれません。

反対にインフレが高止まりないしは加速していた場合は足元の円安と相まって日銀の利上げ前倒し観測が台頭する可能性があり、円高材料となるかも知れません。もっとも、当面は解散総選挙といった政治情勢の方が材料としては重いでしょう。

総じてみますと雇用統計後のドルの持ち直しと解散総選挙報道後の円安の流れが続く結果、ドル円は160円の攻防にシフトしていくと考えられます。もちろんその場合、為替介入への警戒による高値圏での波乱に備える必要があります(12ページ)。

 

 
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