年収が高いほどプライベートアセットへ投資

個人年収別にみると、年収が高いほどプライベートアセットを知っている傾向が明確だ。非上場株式(スタートアップ企業)の認知は年収300万円未満では35.2%だが、年収1000万円以上になると67.3%まで跳ね上がる。

非上場株式(スタートアップ企業)の認知状況

 
出所:「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」(日本証券業協会)
 

特に年収1000万円以上の層では、実際に投資したことがある経験者が6.7%、興味はあるが投資経験なしという人が25.5%と高い割合を占めている。これは資金的な余裕があることや、より幅広い投資機会を求めて積極的に情報収集を行っている結果かもしれない。

プライベートアセット投資はこれからが本番?

調査から分かるのはプライベートアセットについて約半数の個人投資家が知っている一方で、実際に投資経験がある人はまだ少数派ということだ。特に注目すべきは若い世代や年収が高い人の認知度と関心が高い点だろう。

非上場企業への投資は機関投資家や富裕層のものというイメージがあるが、最近では少額から投資可能な投資信託などの登場により、一般の個人投資家にも間口が広がりつつある。若い世代の関心の高さを考えると次世代の主要な投資先として成長する可能性も十分にあるかもしれない。

調査概要 調査名:「個人投資家の証券投資に関する意識調査」 調査主体:日本証券業協会 調査報告書公表:2025年9月 調査実施期間:2025年4月15日~19日 調査対象:日本全国の18 歳以上の有価証券保有者5000 人