高成長に一服、今期4~6月は北米が苦戦 値上げで関税影響を吸収へ
続いて業績の見通しを押さえましょう。
今期(26年3月期)は横ばいの見通しです。売上高は微減、利益は微増を計画します。引き続き値上げに取り組みますが、円高を想定していること、特に米国向けは関税に伴うコスト増を見込むことから、成長は一服する予想です。
【三和ホールディングスの業績予想(26年3月期)】
・売上高:6540億円(-1.3%)
・営業利益:810億円(+0.6%)
・純利益:580億円(+0.8%)
※()は前期比
※同第1四半期時点における同社の予想
出所:三和ホールディングス 決算短信
今期は第1四半期まで決算を公表しています。冒頭のとおり、決算公表後は株価が下落しました。売上高が前年同期比1.1%減、営業利益は同0.1%減と低調で、特に主力の北米が同6.4%の減益となり、投資家の懸念が高まったものと考えられます。米国関税の直接的な影響はない一方、顧客が慎重な姿勢を取ったことから需要が一部で減少したとの分析です。
米国関税影響は、3月に実施した価格転嫁の影響から、第2四半期以降に吸収する計画です。決算でその効果が確認できれば、株価は反発するかもしれません。第2四半期の決算は、10月31日11時30分に公表される予定です。