長男として背負う、病気の両親への責任

さらに、長男である吉岡さんは両親の介護という現実的な問題にも向き合っています。

「この先年老いていく両親の面倒を見なければならないという責任を感じています。1人で病気の両親を支えていくのは、精神的にも体力的にもつらいものがあります」

特に状況を複雑にしているのは、両親の健康状態です。両親はどちらも糖尿病を患っており、父親には白血病の持病もあります。

吉岡さんが感じているプレッシャーは、多くの単身者が直面する現実です。支援が受けられない中での介護負担は、想像以上に重いものでしょう。

しかし、大変な状況でも頼れる支援はあります。もし同様の悩みを抱えていて、周囲のサポートが得られず悩んでいる方がいれば、まずは地域の包括支援センターに相談してみると、自分だけではたどり着けなかった支援が見つかるかもしれません。

●現在、祖父母が残した一軒家に1人で住んでいるという吉岡さん。住居に関しても、独身であるがゆえの難しさを痛感する出来事がありました。後編【「自分の選択は正しかったのか」独身を貫くと決めたはずが…44歳男性の葛藤と自問自答の日々】で掘り下げます。