リスク選好環境下での円売り圧力

ここから今後の材料について解説します。

米国ではS&P500指数やナスダック指数が史上最高値を更新しており、日本でもTOPIXが最高値を更新しました。欧州でもいくつかの株価指数が最高値を更新しており、市場はリスク選好に書傾斜しています。実際、VIX指数も15台まで低下してきました。円はリスク回避局面で買われやすいと連想されるだけに、こうしたリスク選好の環境ではむしろ売られやすい状況と言えます(10ページ)。

 

 

実際、投機筋の円のネットポジションを確認しておくと、ピーク時に約17.9万枚もあった円のネットのロングポジションはこれまでに約4割も縮小しており、それに合わせてドル円も141-2円を底に反発してきました。しばらくこの流れがドル円を支えそうです(11ページ)。

 

それでは来週の日米の主な予定を確認しておきます。週末の雇用統計を含め、米国では労働関連の指標が目白押しです。また、31日に日付が変わった午前3時にFOMCの結果が発表され、同じ日の昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果も発表される予定です(12ページ)。