なぜ「スイッチ2」は期待されるのか 前作は世界最速で1億台を販売
冒頭のとおり、任天堂の好調な株価の背景には「ニンテンドースイッチ2」に対する強い期待があると考えられます。投資家が期待する理由は、「スイッチ2」が人気シリーズの後継機だからです。
シリーズ最初の「スイッチ」は17年3月に発売されました。当初から販売は好調で、同年12月には販売台数が1000万台に到達します。21年12月には、ソニーの「プレイステーション」を抑え、世界で最も早く1億台を販売したゲーム機としてギネス世界記録にも登録されました。
その後も販売を伸ばし、累計では本体が1億5000万台、ソフトは13億9000万本を突破しています(25年3月末)。「スイッチ」の大ヒットにより、任天堂の業績も大きく拡大しました。なお、販売は21年3月期をピークに落ち着きつつあります。業績は後述します。
そして、シリーズ最新機種として25年6月に発売されたのが「スイッチ2」です。本体価格は税込4万9980円、多言語対応版が同6万9980円)と、「スイッチ」(税別2万9980円)より高く設定されました。
値段は高額ながら、滑り出しは順調です。販売台数は発売後4日で350万台に達しました。「スイッチ」が発売から約1カ月で274万台だったことを考えると、初動は好調といえるでしょう。「スイッチ2」は今期(26年3月期)、本体1500万台、ソフト4500万本の販売を目指します。