来週の注目ポイント

最後に来週のポイントを見ていきましょう。米国では重要経済指標が目白押しで、特に6日の雇用統計に注目です。予想を上回れば、ドル買いになると思われますが、関税を巡る不透明感がドルの頭を抑えている状況は変わりません。上がっても146円程度までと予想します。一方、予想を下回れば、利下げの織り込みが高まり、少しドル安に向かうと思われます。ただ、パウエル議長が利下げを急がないスタンスを崩しておらず、今週底堅かった142円台では下げ渋るとみています。

出所:内田氏

少し気がかりなのが、ダラス地区連銀のウィークリーエコノミックインデックスです。週次単位で米国の景気を捕捉できる指標ですが、足元では若干の息切れ感がみられます。米国は政策金利が4%台とインフレ率よりも高く、実質金利がプラス圏のままです。この為、経済に対して一定のブレーキが掛かっている状況と言え、雇用統計もどちらかといえば予想を下回る可能性が高いとみています。

 

出所:Weekly Economic Indexより

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