10兆円介入も効果薄くドル円158円台へ、米国インフレがドル全面高を牽引

今回は、「円安招く日本の長期金利上昇」について解説します(スライド1)。

 

4月30日以降、日本の当局が複数回にわたって円買い介入を実施したとみられている中で、ドル円の上値が重い展開が続いていました。但し、今週はじり高に推移し、158円台半ばに達しています(スライド3)。

 

今週はすべての主要通貨が対ドルで下落しており、ドルが全面高だったことがわかります。後述する米国の消費者物価指数を受け、ドル買いが優勢となりました。一方、円は中盤に位置しており、特別弱いわけではありません。ただ、4月30日以降の円買い介入は累計約10兆円に達したとも報じられており、そうした転を踏まえれば円は依然として弱いとみることもできます(スライド4)。

 

その米消費者物価指数については、原油価格の上昇を受け、ヘッドライン(総合)が急上昇しました。ただ、エネルギーと食品を除いたコア指数や光熱費と住宅費を除いたサービスであるスーパーコアの伸びも拡大しました。原油価格上昇によるインフレが、広く波及している可能性を示唆しており、米国の利上げが意識されました(スライド6)。

 

OIS市場をみると米国については、先月末までの年内利下げ見込みが、消費者物価指数を境に利上げ織り込みへと変化し、ドル高をもたらしました。一方、日本については年初来、ほぼ2回の利上げが織り込み済みとなっています(スライド7)。

 

ユーロ、円、ポンド、加ドル、スウェーデンクローナおよびスイスフランに対する米ドルの名目実効為替レートであるドル指数をみると、99台を回復しています(スライド8)。