「ブロックチェーン」の仕組み
サトシ・ナカモトはデジタル署名に加えて、データの改ざん問題が解決されなければビットコインは信用できないと考えました。これらを解決するための手段としてハッシュ化やプルーフオブワークを利用した「ブロックチェーン」の仕組みを提案したのです。
こういった仕組みによって、インターネットでも信用できる金融取引ができることを目指したビットコインが生まれたのです。
ところで、ブロックチェーンとは、直訳すると「かたまり(ブロック)」の「鎖のようなつながり(チェーン)」となります。ある一定期間の暗号資産の取引をまとめてかたまりにしたブロックをつくります。そのブロックは10分から15分といった時間が経つごとに次々とできあがります。これをつないだのが、「ブロックチェーン」です。
このブロックチェーンを活用して保護・運用されている暗号資産がビットコインなのです。
ビットコインの“ビット”はデジタル通信における単位が由来とも言われます。ブロックチェーンというシステムは、他の暗号資産でも、そして法定通貨の世界でも活用が始まっています。
●第3回は【通貨から“資産”へ…ビットコインが「デジタルの金」と呼ばれるようになった理由】です。(6月11日に配信予定)
「本当にあった事件」でわかる金融と経済の基本
著者名 山本御稔
発行元 日本実業出版社
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