投資信託を選ぶ際、各販売会社が自社のサイトで公開している「売れ筋ランキング」を確認する個人投資家は多い。そのランキングを定点観測して、トレンドを追う連載。今回は、三井住友銀行。

三井住友銀行の投信売れ筋ランキングの2026年5月は、4月7日に新規設定されて前月のトップに立った「三井住友DS・FOLIO・AIマルチアセットファンド<フューチャーガイド>」が第4位にまで後退し、前月は第2位に押し下げられていた「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)」がトップに、同第3位だった「三井住友・225オープン」が第2位に上がった。また、前月は第5位だった「SMBC・DCインデックスファンド(S&P500)」が第3位になった。前月第7位だった「三井住友・NYダウ・ジョーンズ指数オープン(為替ヘッジなし)」が第5位に上がるなど、米国株インデックスファンドのランクアップが目立つ。

 

※三井住友銀行サイトのファンドランキングから「販売額」「1カ月」に基づいて編集部作成。期間は2026年5月1日~5月31日。
https://fund.smbc.co.jp/smbchp/main/index.aspx?F=fnd_rank_sales_1m

株式インデックスファンドに勢い

三井住友銀行の販売額ランキングは、前月のトップだったバランス型ファンドの「フューチャーガイド」(設定は三井住友DSアセットマネジメント)から、再び「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)<世界のベスト>」(インベスコ・アセット・マネジメント)をトップに置き、国内の「日経平均株価」や米「S&P500」などの株式インデックスファンドが優位なランキングに戻った。5月の市場では、米「S&P500」が5.15%高、「NASDAQ総合」が8.36%高と堅調で、国内の「日経平均株価」は11.88%高と米国株を上回る上昇率を記録した。英「FTSE100」は0.29%高、新興国の中国「上海総合」はマイナス1.06%、インド「sensex30」はマイナス2.78%となったことから、日米の株価、中でも半導体やAI関連というテクノロジー株が5月は活躍した。

特定の銘柄が際立って高いパフォーマンスを発揮する時、さまざまな資産に分散投資するバランス型ファンドは物足りない存在として選択から外れてしまう傾向が強まるものだ。目の前に2ケタ成長する資産があるのに、数%しか成長が期待できないバランス型ファンドでは太刀打ちできない。4月には中東情勢の終結期待が後退したことから、リスク回避も視野に入れてバランス型ファンドが選択されたと考えられるが、実際の市場では4月、5月と2カ月連続で米「NASDAQ総合」や国内の「日経平均株価」が2ケタ上昇率を記録する好調ぶりだった。

もっとも、高いパフォーマンスを残している資産が、その後も好調なパフォーマンスを継続すると決まったわけではない。たとえば、「日経平均株価」に連動するインデックスファンドを5月の下旬に購入した投資家は、3月末時点と比較して「日経平均株価」が30%近くも上昇した水準で投資していることになる。短期間に急騰した資産に飛び乗ったような状態だ。短期間に大きく値上がりした資産は、大きな調整安を経験することも少なくない。短期間の価格の上下動に動揺しない、中長期投資を見据えた心構えが必要だ。