2026年上半期は、AI半導体関連銘柄への物色を追い風に日経平均株価や新興国株式が堅調に推移する一方、金利上昇の影響を受けやすいJリートなどは相対的に出遅れました。しかし7月に入り、相場の様相は変わりつつあります。
本稿では上期の値動きを振り返り、資金流入が大きく伸びたファンドと、その中から特に注目したい4本を紹介します。
AI半導体相場、7月は変化の兆し
まずは、2025年末から足元7月までのインデックスファンドの値動きから、マーケット全体の流れを振り返ります。
【図表1】主なインデックスファンド 2026年 累積リターン比較(2025年12月末=100、2026/7/24まで)
※日経平均、新興国株式、先進国リート、TOPIX、オルカン、S&P500、国内リートはeMAXIS Slimシリーズ、NASDAQ100はニッセイNASDAQ100インデックスファンド<購入・換金手数料なし>、ゴールドはiシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし)を使用。
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
上期はAI関連投資の拡大を背景に半導体関連銘柄への物色が強まり、日経平均連動型ファンドが主要インデックスの中で高いパフォーマンスとなりました。日経平均では、アドバンテストや東京エレクトロンなど半導体関連銘柄の寄与度が大きく、指数を押し上げる原動力となりました。台湾・韓国の半導体企業を多く組み入れる新興国株式インデックスファンドも堅調でした。一方、金(ゴールド)や国内リート(Jリート)は金利上昇を受けて軟調に推移し、「AI半導体関連が主役、金利敏感資産が脇役」という構図が上期を通じて続きました。
もっとも、この流れは7月に入り変化を見せています。日経平均は史上最高値更新後に調整局面入りし、これまで上昇をけん引してきた半導体関連銘柄には利益確定売りが広がりました。一方で、高配当株を中心とするファンドに資金が向かう場面もみられ、市場では物色対象が広がる動きも見られます。
ただし、こうした短期的な値動きは、積立投資や年金制度を活用した長期の資産形成においては、必ずしも売買の見直しを迫るものではありません。値動きの大きい局面こそ、当初の運用方針に沿って淡々と積立を継続することが、購入価格を平準化する効果が期待できます。
2026年上期 資金流入急伸ファンドTOP10
図表2は、2025年下期時点で資金流入超だったファンドのうち、2026年上期の流入額が300億円以上、かつ運用期間3年以上(3年リターンの実績があるもの)のファンドを、2025年下期比の増加率が高い順に並べたものです。値上がり局面の勢いだけでなく、一定規模以上の資金が実際にどれだけ積み上がったかに着目した絞り込みとなっています。
【図表2】2026年上期 資金流入急伸ファンドTOP10
(参考)残高10兆円超の主要インデックスファンドの動向
※ウエルスアドバイザーのデータ(2026年6月末基準)をもとに作成
※2025年下期と2026年上期の純資金流入額を比較し、増加率順に掲載。2025年下期・2026年上期ともに資金流入超で、2026年上期の流入額が300億円以上、運用期間3年以上のファンドを対象とした。ETF、DC専用、ファンドラップ専用は対象外。
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
TOP10にはテーマ株(ロボティクス、テクノロジー)だけでなく、高配当株や配当成長株、バリュー株も並びました。AI関連を中心に成長分野への期待が高まる一方で、値動きの安定性や株主還元を重視する投資家も少なくなかったと見られます。また、参考として示した残高10兆円超のオルカンとS&P500は、それぞれ約2.2兆円、約1.1兆円の資金流入を集めており、資産形成の主役が引き続きインデックスファンドであることを示しています。

