パッシブ型とアクティブ型、どちらが選ばれている?

投資信託は、投資対象資産によっても分類されます。主な資産は「株式型」「債券型」「バランス型」の3つ。株式型と債券型は、さらに国内と外国に分かれます。バランス型は複数の資産や地域に分散投資する商品です。

パッシブ型とアクティブ型、それぞれの選択状況はどうなっているのでしょうか。

企業型確定拠出年金(企業型DC)投資信託等の選択状況(パッシブ・アクティブ比率)

出所:「確定拠出年金統計資料(2024年3月末)」運営管理機関連絡協議会

まずは企業型DCの運用商品の投資信託の中で最も選ばれている外国株式型の投資信託から見ていきましょう。上の表にあるように外国株式型の投資信託ではパッシブ型が81.8%を占めていました。その他は以下のとおりです。

投資対象資産別パッシブ・アクティブ比率
国内株式型 パッシブ約60%、アクティブ約40%
国内債券型 パッシブ約90%、アクティブ約10%
外国株式型 パッシブ約80%、アクティブ約20%
外国債券型 パッシブ約90%、アクティブ約10%
バランス型 パッシブ約80%、アクティブ約20%

国内債券型や外国債券型は、いずれも約9割がパッシブ型です。債券は値動きが比較的安定しているといわれるため、市場に連動する運用が選ばれやすい傾向があるといえそうです。

アクティブ型の割合は国内債券型・外国株式型・外国債券型・バランス型ではいずれも2割未満となっています。一方の国内株式型では43.7%を占めているという対照的な結果になりました。国内企業だと情報が得やすいため、個別銘柄を独自に選定し、市場を上回るリターンを狙うアクティブ型が選ばれる動きがあるのかもしれません。

次に、年代別でも見てみましょう。全世代においてパッシブ型が優勢です。特に、国内債券型と外国債券型はほぼ全ての年代で約9割がパッシブ型となっており、指数に連動した値動きを目指す運用を重視する傾向がうかがえます。