その後の鈴木兄弟の様子は…
その後の手続きはスムーズに進んだようだ。元々家族仲は悪くなかった鈴木兄弟。遺言書の有効性が確認できた以上は3兄弟に迷いはない。遺言書のとおりすべての財産をお金に換えて兄弟で等分した。
「遺言書が存在してよかった。そしてそれを専門家の方が作っていてよかった」と卓也さんがいう。鈴木家3兄弟の兄弟仲はある意味この父の残した遺言書によって守られたといってもいいだろう。
やはり遺言書は中流世帯であっても作るべきだ。そしてそれは可能な限り専門家に任せ、作成した専門家の名前について遺言書中に記載しておくべきだ。
鈴木家は幸せな結果となったが、一歩間違えれば不幸な結果になった可能性もある。遺言書の有無や専門家の関与によって相続の模様は大きく変わる。
「うちは富裕層じゃないから関係ない」。そう思っている読者諸兄にこそ考えてほしい。遺言書なくして自分が亡くなった後のことを。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。