<前編のあらすじ>
嫁いで20年…靖子は義母・誠子の嫁いびりに耐えながら暮らしていた。夫の孝弘は表立って口出しはしないものの、陰ながら靖子の味方でいてくれていた。
ゴールデンウィーク恒例の親族集まりの準備に追われる靖子のもとへ、義姉・恵から電話が入る。恵は同情を装いながらも、嫁いびりに耐える靖子をどこか見下すような態度を見せた。
集まりの当日、誠子が靖子の料理に嫌味を言い始める。すると突然、孝弘がテーブルを叩いて誠子に食ってかかった。これまで表立った反論を避けてきた孝弘の豹変に、靖子は混乱するばかりだった。
●前編【「私ならとても耐えられない」義姉の嘲笑、義母のいびり…GWに夫が起こした衝撃の行動とは?】
夫の“正義”への疑問
最悪の雰囲気で昼食が終わり、靖子は孝弘を自分たちの寝室に呼び出した。
「ねえ、どうしてあんなことをしたの?」
靖子の問いに孝弘は真面目な顔で答えた。
「さすがに言い過ぎだと思ってさ。ずっとお前も我慢してただろ? だからもうこんなことやめさせないといけないと思ったんだよ」
「どうしてよ? こんなことしないでって前に言ったじゃない。あなたが口出しをすると、お義母さんが輪をかけて私を責めるようになるってもう分かってるでしょ?」
10年ほど前に孝弘が靖子をかばってくれたことがあった。けれど結果は良くなるどころか、さらに悪くなった。誠子は孝弘がいないところでより激しくいびるようになったのだ。
以来、孝弘は誠子に表立って反論したり、あからさまに靖子をかばったりすることはなく、陰ながらフォローする方法に切り替えてくれていた。
「あのときは俺が良くなかった。お前に何を言われても厳しく接するべきだったんだよ。だから今日から俺は母さんに対してちゃんと言うから。俺がお前を守ってやるからな」
「だからそれが守ることに繋がらないって言ってるの……! 私はこのまま何事もなく穏便に生活がしたいだけなのよ……」
「ダメだ。そんなのは俺は絶対に許さない」
そう言って孝弘は寝室を出て行った。
