(3)米国株ではインデックスFが優位だが、他市場ではアクティブFが優位

次に日本株の枠を超えて世界株投資について検証してみます。

日本株Fでの分析では日本国内籍の投資信託を使って行いました。しかし、世界株では国内籍のみでは有効な検証に必要な十分なファンド数が得られませんし、運用実績がまだ短いものも少なくありません。そこで米国の評価機関が毎年公表している測定結果から出来るだけ長期(15年)のデータを用い、その優劣を確認します(図3)。

60%超のウエイトを有する米国株でアクティブFが振るわないため、世界株でもアクティブFはさえません。しかし世界から米国を除いた外国株投資ではアクティブFが優勢です。

世界株の中で米国株のみ状況が異なる理由と今後の展望についても次回ご説明します。

図3 世界株アクティブFとインデックスFの平均リターン差

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【以上のことから導き出された結論:アクティブファンド投資の常識②】

アクティブFのリターンとインデックスFのリターンのどちらが優れているかは一概には結論づけることはできない。測定期間の長さやタイミングあるいは投資対象市場によっても優劣は異なる。

過去については一概には結論づけられないことは分かりました。それでは今後についてはどのように考えられるでしょうか。最近の日本株や米国株で見られるようなアクティブFの不振は今後も続くのでしょうか? もしアクティブFが復権する場合どのような理由が考えられるでしょうか?

次回もアクティブF投資の常識と考えられている「アクティブFはインデックスFに勝てない?」を疑います。