教育資金や住宅資金など目的別に管理するときには?

これもよくいただく相談です。冒頭にも書きましたが、ジュニアNISAがあった時は子ども名義で口座をつくることで綺麗に分けて管理をすることができていたかと思います。ですが、今はできません。

仮にお子さん2人に月1万5000円ずつを投資して、いざ10年後、15年後に引き出すとなった場合、商品1本だと管理できにそうにないですよね。私も管理できる自信がありません…。ですので、以下のように考えていただいています。

成長投資枠とつみたて投資枠をわけて使う

例えば毎月5万円を積み立てていくといった場合、つみたて投資枠(毎月10万円まで可能)で購入してしまう人が多いようですが、成長性投資枠でも多くの金融機関でつみたて投資ができる商品を扱っています。

ですから同じ商品であっても、成長投資枠・つみたて投資枠で別々で積み立てることで、管理がしやすくなります。また、積み立てる目的が複数ある場合は次のような方法もあります。商品で分けて管理する方法です。

全世界の株式に投資するファンドは1本ではない

全世界の株式に投資するファンドとしては、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)が運用管理費用も低く、残高は約4兆円(2024年6月末)と圧倒的に有名になっています。

オルカンの略称で知られますが、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)も全世界株式に投資するインデックスファンドの中の1つです。

ちなみに全世界の株式に投資する指数ですが、米国のMSCI(モルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナル)社と、英FTSEインターナショナル(フッツィー)社が有名で、下記の指数を公表しています。

・MSCI All Country World Index(特徴:大型株・中型株約3000銘柄に投資)

・FTSE Global All Cap Index(特徴:大型株・中型株・小型株約9000銘柄に投資)

上記のように若干の違いはありますが、パフォーマンスに大きな違いはありません。

他にも下記のように全世界に投資できる、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)と同じくらい低コストなインデックスファンドが10本以上あります。
  

筆者作成、2024年7月5日時点

筆者作成

Aファンドに少しでも劣るのは嫌だ、という強い気持ちがあるのでしたら別ですが、1人目にはAファンド、2人目にはBファンド、Cファンドは老後用というように購入する商品を分けることで混乱を避けられるのではないでしょうか。

ちなみに私の場合は、管理するのは苦手なので、まったく性格(運用方針)の異なる別々のファンド(日本株に投資するファンドと全世界に投資するファンド)を積み立てしています。