また、ETFは、分配金ニーズがある投資家の投資対象として、さらに、保有外貨の有効活用先としても活用できます。

ETFは、税法上の定めにより、決算期間中に出た利子や配当等の収益から信託報酬を含む費用を控除した全額を分配することになっています。投資信託のように分配相当額を留保し、翌期以降に繰り越すことができないため、ETFには基本的に「分配金の再投資」という概念がありません。こうしたETFの仕組みを利用し、個別株の配当のように、分配金という形で定期的にお金を受け取ることもできます。もちろん、NISA口座内で保有するETFで発生した分配金に税金はかかりません。

保有する外貨を有効活用する方法として、海外ETFの購入を検討してもよいでしょう。もし米ドルを保有しているなら、米国ETFの注文時に「外貨決済」を選択することで、手持ちの米ドルをそのまま活用できます。ETFを売却した後も、米ドルで保有し続けることができます。

かつてはコスト面でETFに圧倒的な優位性がありましたが、近年は、投資信託の信託報酬も低下傾向にあり、コストという表面的な基準だけでETFと投資信託を比べることが難しくなっています。それぞれの特徴を把握したうえで、自分のニーズに合わせ、両者を使い分けましょう。

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