お金の価値や資産を守るための行動とは…

忘れがちですが、保険はお金にもかける必要があります。

例えば、将来のインフレに備え、物価上昇に負けない資産運用をするというのもお金に保険をかけるという行為です。

特に日本の年金は持続可能性を維持するためにマクロ経済スライドが適用されるため、物価上昇率より遅れた形で金額が決定することになっています。そのため長生きに備えてお金に保険を掛ける必要性があります。

また相続税対策として民間保険を活用するという場面もあります。相続の際には、基礎控除の他に、「500万円×法定相続人」の数という公式で求められる金額が保険金の控除として別に設けられています。

つまり相続財産が現金で5000万円あり法定相続人が3人だとすると、基礎控除が3000万円+600万円×3人=4800万円となり差分の200万円が課税対象となります。しかしこのうち3500万円が現預金で1500万円が生命保険であれば、別に500万円×3人=1500万円の控除が適用になります。すると現預金の3500万円は基礎控除内に、生命保険の1500万円は生命保険控除内におさまるため、相続税支払いはゼロとなります。

このように必要な保険を考える際には、まずは国の保険を確認してください。あくまでも民間保険は、経済的損失をカバーするために、そして公的保険ではカバーしきれないところをカバーするものと心得てお考えください。