スイッチングにはリバランスの考え方もある
スイッチングにはリバランスの考え方もあります。リバランスは、最初に設定した配分割合から偏りが生じた場合に、行うものです。
<例>
毎月の掛金:2万円
当初の配分割合:国内株式30%:外国株式40%:国内債券30%
2年後の資産残高:30万円
配分割合:国内株式32%:外国株式45%:国内債券23%
この場合、当初想定していた配分割合から乖離しているため、国内株式を2%分、外国株式を5%分売却して、国内債券を購入するスイッチングを行います。リバランスは、値上がりしている資産カテゴリー(国内株式、外国株式)を売却して、運用結果が思わしくない資産カテゴリーを購入することになるため、なかなか踏み切れない人も多いと思います。
そのため、運用商品の機能としてリバランスが組み入れられているバランス型投資信託を活用する方法もあります。実際、バランス型投資信託は多くの方に活用されており、DC専用投資信託残高の28.5%(2兆9,845億円)を占めています。
なお、ターゲットイヤー型投資信託は、年代に応じて株式の組み入れ比率が自動で変更される投資信託です。2023年3月末のターゲットイヤー型の残高は1,816億円と全体の1.7%程度ですが、5年前の465億円の4倍程度まで増加しています。
運用商品の変更は頻繁に行うものではありませんが、定期的にご自身の運用状況を確認することが重要です。その際、WEBサイトの運用見直しのシミュレーション等を活用してみるのもいいでしょう。
運用環境が好調な時こそ、運用見直しを考える好機といえます。
注:本稿は記録関連運営管理機関がJIS&Tの例。記録関連運営管理機関が異なる場合、掛金の配分割合変更は「運用割合変更」、残高配分の変更(=スイッチング)は「運用商品預替」等と呼称が異なります。