「つみたて派」なら無理に使い分けなくてOK

この2つの投資枠ですが、「年間の投資額」「買える商品」のほか、もう1点だけ違いがあります。それは、総枠の上限です。

新NISAでは、つみたて投資枠・成長投資枠あわせて1800万円までの投資が可能で、そのうち成長投資枠は1200万円まで使えます。一方、つみたて投資枠の総枠には上限がなく、「1800万円の新NISA枠、すべてをつみたて投資枠として使う」といったスタイルも可能です。

ここでいったん、2つの投資枠の違いをまとめてみましょう。

●つみたて投資枠→年間120万円、総枠上限なし、国が認めた投資信託のみ対象
●成長投資枠→年間240万円、総枠上限1200万円、一般的な株・投資信託が対象

ここでポイントとなるのは、「つみたて投資枠の対象商品は、成長投資枠でも買える」という点です。

例えば、“eMAXIS Slim全世界株式”という人気の投資信託があります。この商品は“オルカン”(オールカントリーの略)の愛称でも知られ、その名のとおり世界中の株式を投資対象としています。手数料が安いうえに分散効果が高く、つみたて投資枠の対象として国に認められている商品です。

では、つみたて投資枠の対象であるこの商品。成長投資枠では、買うことができないのでしょうか。もちろん、そんなことはありません。成長投資枠は「一般的な株や投資信託」が対象なので、このようなつみたて投資枠の対象商品も買えるのです。

「ハイリスク・ハイリターンの個別株は、まったく興味がない。とにかく分散効果が高くて安全な、つみたて投資枠の対象商品だけを買いたい!」そう考える人は、無理に個別株を買う必要はありません。新NISAの枠1800万円、すべてをつみたて投資枠として使っても良いのです。

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投資には、絶対の正解はありません。年齢や資産、収入・支出のバランスなど「自分がどれだけリスクをとれるか」によって、適切な投資方法は変わります。新NISAの開始まであと半年。ぜひ、自分にあった制度・枠の使い方を見つけてみてください。

●2024年に向けて新NISAのメリットをおさらい! 詳しくは【新NISAを使う“5つ”のメリットー旧NISAからの変更点も解説!】(本サイト記事)で解説しています。