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アメリカの自動車市場は世界的に見ても大きく、2022年の新車販売台数は1390万台に上りました。これは中国(同2684万台)に次ぐ規模で、マルタを除くEU(同925万台)や日本(同420万台)を上回ります。

【地域別の新車販売台数(2022年)】
・中国:2684万4000台
・米国:1390万3429台
・EU(マルタ除く):925万4208台
・日本:420万1321台
・インド:379万2356台

出所:ジェトロおよびマークラインズ

足元に巨大な市場を抱えるも、アメリカの自動車メーカーは自動車販売台数で日本やヨーロッパ、韓国勢に後れを取ってきました。背景には、かつて栄光を築いた三大自動車メーカーが相次いで経営破綻したことがあるのかもしれません。

「ビッグスリー」の2社が陥落…お膝元の市も道連れで破綻

2009年6月1日、アメリカの自動車大手ゼネラル・モーターズ(以下GM)が経営破綻しました。同社は1908年に創業された自動車の名門で、同じく自動車大手のクライスラー、フォードと並び「ビッグスリー」と称されていました。

しかし海外勢との競争激化やエネルギー価格の高騰、さらにはサブプライムローンに端を発した不況などにより、GMはついに破綻してしまいます。実は同年4月にもクライスラーが倒産しており、ビッグスリーのうち経営破綻していないのはフォードだけとなっています。

またビッグスリーの本社があったデトロイト市も、税収の悪化などから2013年7月に破綻してしまいました。破綻時の負債総額180億ドル(約1兆8000億円)は、アメリカの自治体としては当時の過去最大だといわれています。

GMは約495億ドルの支援を受け国有化され、2010年11月に再上場を果たしました。その後、2013年には国有化を解消しています。しかし株価は長く伸び悩んでおり、投資家はGMが成長する姿をうまく描けていないようです。

【GMの株価(月足終値)】

Investing.comより著者作成