「餃子の街」に新たな刺客? 宮崎が消費額で宇都宮、浜松を抜いて1位に

餃子の王将のように専門店で食べる餃子は格別ですが、最近は本格的な冷凍餃子を販売する無人店舗が増えてきています。家計調査における「ぎょうざ」は、スーパーなどで売られている生餃子や総菜が対象(冷凍食品や外食は含まれない)で、長らく宇都宮市と浜松市が1位の常連でした。

しかし2021年、その均衡が破られます。「ぎょうざ」の消費額で、両市に大きな差をつけ宮崎市が首位となったのです。宮崎市は2012年ごろまでは全国平均程度の消費額でしたが、2020年~2021年で急激に伸び、1位となりました。

【「ぎょうざ」の年間消費支出額(2人以上世帯)】

総務省「家計調査」より著者作成

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宮崎市が「ぎょうざ」の消費額で首位となった背景には「持ち帰り文化」があるといわれています。宮崎市ぎょうざ協議会によると、宮崎には餃子の持ち帰り専門店も多く、お店よりテイクアウトして自宅で食べる機会が多いようです。コロナ禍で中食のニーズが強まったことで、餃子の持ち帰り文化がある宮崎市で消費額が大きくなったのかもしれません。

ちなみに、宮崎県内に餃子の王将はありません(2022年12月11日時点)。いずれ出店するかもしれませんが、その際は現地の専門店が強力なライバルとなりそうです。

【王将フードサービスの業績】

※2023年3月期(予想)は第2四半期時点における同社の予想

出所:王将フードサービス 決算短信

【王将フードサービスの株価】

Investing.comより著者作成

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執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。