最近はインド株式が人気なようです。インド株式へ投資する新ファンド(投資信託)の設定が相次いでおり、2024年は6月までに8本が運用を開始しました。需要も強く、今年3月に設定された「インド小型厳選株式ファンド」は約4ヵ月で1000億円近い資金を集めています。
よく資金が集まるファンドといえば全世界株式型やアメリカ株式型が定番です。そんな中、なぜインド株式型が人気なのでしょうか。その魅力を探ってみましょう。
南アジアの大国 2023年に人口世界一
インド株式が注目を集めるのは、インドの人口世界一のニュースが要因の一つであるとみられます。
国連経済社会局は2023年、インドの人口が中国を抜き世界一になったとの推計を公表しました。最新のデータで2023年の総人口を確認すると、インドは14億3170万人。中国は14億2426万人となり、確かに中国を上回っています。
2009年からの推移を見ると、中国の人口は増加ペースに鈍化がみられ、近年はむしろ減少していることがわかります。一方、インドの人口は直線的に増加しています。
同じデータでは2100年までの予想人口も確認できます。中位推計では2100年もインドが首位を維持すると予想されています。このようにインドは人的資源に恵まれていることから、投資家の関心を集めているとみられます。
【2100年の予想人口 上位5ヵ国(中位推計)】
・インド:15億0910万人(+5.4%)
・中国:6億3868万人(-55.2%)
・パキスタン:5億1057万人(+107.8%)
・ナイジェリア:4億7669万人(+111.4%)
・コンゴ共和国:4億2929万人(+312.5%)
・(参考)世界人口:101億8660万人(+26.4%)
※2100年1月1日時点の予想人口、()内は2023年比
出所:国連経済社会局 世界人口推計(2024年)
ただし、インド株人気の理由はこれだけではありません。