経済成長のスピードも魅力 GDPは2027年に世界3位へ

強い経済成長も、インドに関心が集まる理由だと考えられます。

IMF(国際通貨基金)によると、インドの名目GDPは2023年で3兆5720億ドルです。これは日本に次いで世界5位にあたります。その後、インドは2025年には日本を抜いて世界4位へ、2027年にはドイツを抜いて世界3位になることが見込まれています。

インドの2029年の予想名目GDPは6兆4366億ドルと、2023年から8割以上の成長を果たすことが予想されています。GDPの金額では世界2位の中国には及ばないものの、成長率は非常に高い水準です。

【2029年の名目GDP予想 上位5ヵ国(米ドル建て)】
・アメリカ:34兆9500億ドル(+27.8%)
・中国:24兆8423億ドル(+40.7%)
・インド:6兆4366億ドル(+80.2%)
・ドイツ:5兆3580億ドル(+20.2%)
・日本:4兆9447億ドル(+17.4%)
※()内は2023年比

出所:IMF 世界経済見通しデータベース(2024年4月)

 

インド株式への投資は投資信託が基本

インドは現在まで人口や経済が大きく拡大してきました。そして今後も高い成長が続くのではないかと考えられています。Nifty50などの主要なインドの株価指数も、直近5年で2倍以上に上昇しました。インド株式が人気なのは、これらが影響していると考えられます。

インド株式への投資は投資信託の利用が基本です。インドの企業の個別株式に日本国内から直接投資することは難しいためです。なお、投資信託なら複数の銘柄で運用されるため、分散投資の効果からリスクの低減にも期待できます。

インド株式へ個別に投資したいならADR(米国預託証券)を利用するのも手です。現地のインド株式を裏付けにしているため、ADRを購入すれば実質的にインド企業の株主になることができます。ADRはアメリカの株式市場に上場しています。

ただしインド株式への集中投資には慎重になりたいところです。インドのような新興国は一般に株価や為替の変動が大きく、集中的に投資すると資産も大きく変動しやすい傾向にあるためです。

インド株式への投資は、分散投資の一環として行うことを念頭に置くと良いでしょう。